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アトラスNEWS ~Monthly 税務・経営・節税情報~

会社の倒産

第278号 2017年7月

1.はじめに

「あの会社はこうして潰れた」(帝国データバング情報部藤森徹著)を読んでみました。倒産なんてあってはならないことですが、参考までに内容をかいつまんで紹介いたします。

2.構造変化

ゲームセンター大手のザ・サードプラネットは、スマートフォンを活用したソーシャルゲームの普及と消費増税の影響により売上がじり貧となり民事再生法の適用申請。

京都きものプラザは、「大B反市」による低価格化で健闘していましたが、呉服のインターネット販売に押されて倒産。 旅行会社のロータリーエアーサービスは、航空券のホールセールで業績を伸ばしていましたが、航空会社がインターネットで航空券を直販し始めたことから業績が悪化。

回転すしネタのクリエイトワンフーズは、アベノミクスによる円安で輸入食材の採算が悪化して経営破たん。

このように構造変化に対応できなくて、倒産の憂き目に遭うことは、どのような業種にあっても起こりうることですので、常にアンテナを張って経営のかじ取りをする必要性を感じます。

3.製菓会社の倒産

チロリアンで有名な千鳥屋総本家は民事再生手続を申請しました。業績悪化の原因は、取引先のオリエンタルランド1 社に対する依存度が高かったことによります。当初はオリエンタルランドに対する販売は拡大の一途を辿りましたが、他社の参入によるコスト競争により採算及びシェアともに苦戦を強いられ、業績は悪化していきました。

和菓子の名門であった駿河屋は上場会社でしたが、長引く業績低迷から上場廃止の危機に直面し、それを避けるために投資コンサルタント会社と架空増資に関与して一気に信用を失い、破産してしまいました。

4.海運会社の倒産

国内5 位の第一中央汽船は、運航する船舶の7割を船主から借りて運航していました。この場合の儲けは荷主から受け取る船賃と船主に支払う借船料の差額となります。船主からの借船は長期契約が多く固定費となります。市況の悪化から荷主との長期契約が減少し、スポット契約が多くなったことから採算が悪化し、民事再生手続きへと進みました。

5.財テクの失敗

ジーンズのエドウインは、業績は安定していたにもかかわらず、社長の財テクの失敗で経営危機になり、現在は伊藤忠商事の子会社になっています。社長が為替取引や株式デリバティブによる運用で巨額の損失を計上したことが原因です。為替取引での累積の損失は520 億円にもなり、本業の利益を吹っ飛ばすような状態でした。

本業を忠実に、こつこつとやるのがやはり王道でしょうか。

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士 井上 修
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