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役に立つ生命保険

第290号 2018年7月

1.はじめに

生命保険にもいろいろな種類がありますが、法人事業者や相続税が気にかかっている方に役立つ生命保険を紹介いたします。

2.保険料が全額損金になります

法人が契約者と受取人になって役員を被保険者とする保険契約です。63 歳の役員に保険金額5億円、保険期間21 年の生命保険を掛けると年払い保険料約11 百万円が法人の損金となります。

3.途中で解約して戻ってくるお金

この生命保険は途中解約しても戻ってくるお金がかなりあります。4 年目から払い込んだ保険料の80%以上の返戻金があり、10 年で解約すると配当金を含めると89.1%の返戻金があります。

4.健康状態の告知だけで入れます

この生命保険は、次の3 項目の告知事項に該当しなければ加入することができます。

  • 現在入院しているか今後1 か月以内の治療・検査を目的とした入院を勧められている
  • 2 年以内に、病気で2 週間以上続けて入院をしたことがある
  • 5 年以内に狭心症、脳卒中、肝硬変、腎不全、がん、糖尿病などで、医師による診療をうけたことがある

5.良いことばかりではない

この保険は、通常の生命保険と異なり、先ほどの例では当初10 年間は傷害での死亡であれば5億円の死亡保険金が受け取れますが、病気での死亡では今まで掛けた保険料を下回る保険金しかもらえません。当初10 年間の解約返戻率がよいのはこのためです。生命保険金目的というよりは、法人の損金を増やすことを目的とした保険ですね。

6.子供に保険を掛ける

贈与税は年間110 万円までの贈与であればかかりません。そこで、お金持ちのお父さんが子供たちに毎年110 万円の保険料を負担して保険を掛けます。子供の30 歳から5 年間110 万円の保険料をお父さんが負担すると、子供は様々な保障を受けられるとともに終身で約560万円の死亡保険金が備えられます。

また、将来的には掛け金を超えた解約返戻金を子供が受け取ることも可能ですので、子供孝行の保険となります。

7.相続税の保険金非課税枠

相続税の計算上、故人に掛けられていた死亡保険金に関しては、「500 万円×法定相続人の数」だけ非課税の扱いになっています。法定相続人が妻と子供1 人であれば500 万円×2 人の1,000 万円まで死亡保険金は相続税の対象となりません。

8.一時払い終身保険

お金持ちの60 歳の人が994 万円の現金を持って相続が開始すると、994 万円も相続税の対象となります。一方、この994 万円を一時払いの保険料として一時払い終身保険に入った後に相続が開始すると、死亡保険金が1,000 万円おります。

しかし、法定相続人が妻と子であれば、保険金の非課税枠1,000 万円の範囲内となり、相続税はかかりません。

このような様々な生命保険の活用も、当事務所の担当にご相談ください。

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士 井上 修
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