週刊節税教室

共有持分と住宅ローン控除

所得税
第360号 2009/5/1

☆質問

「不動産の共有持分を追加取得した場合における、住宅ローン控除の扱いが変わったと聞きましたが、どのように変わったのですか?」

★回答

「夫婦が共有で居住用不動産を取得して、住宅ローン控除を受けているケースで説明します」

「その後、離婚により夫の共有持分を妻が財産分与で取得しました」

☆質問

「初め夫婦で50%ずつの共有持分割合で不動産を取得し、離婚によって妻が夫の持分を全て取得して、100%の所有になったようなケースですね?」

★回答

「そうです」

「この場合、追加で取得した夫の共有持分も含めて住宅ローン控除の適用ができるかどうかという問題です」

☆質問

「以前はできなかったのですね?」

★回答

「そうです」

「しかし、この取扱が変更になりました」

「妻の住宅ローン控除が、限度額まで控除を受けていない場合には、追加取得分も住宅ローン控除の対象となる扱いに変更されました」

☆質問

「なるほど」

★回答

「今回の取扱の変更は離婚だけでなく、追加で共有持分を取得した場合に適用されます」

「過去にこのようなケースがあった場合には、申告期限から5年以内であれば税金を取り戻すことができます」

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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