週刊なるほど!消費税

納税額の計算(38)
簡易課税

第164号 2006/03/13

【先生】

 確定申告の期限がせまっています。みなさん申告はお済でしょうか?

【生徒】

 消費税の申告期限は3/31ですよね。

【先生】

 そうです。ですが消費税がかたまらないと所得税も確定できない場合が

ほとんどですからね。

 また消費税の申告だけ後回しにすると、申告を忘れてしまうなんてことも

ありますから、なるべく早めに申告してしまいましょう。

【生徒】

 せっかく計算してても申告だけ忘れたりしたら泣くに泣けないですもんね。

【先生】

 さて、引続き簡易課税のお話を進めましょう。

 まずは第3種事業でまだお話していない点をいくつか。

【生徒】

 第3種ってまだ何かあるんですか?

【先生】

 細かいですが、よく出てくるところです。

 製造業や建設業では、作業の過程で売却可能な加工くずや副産物が

生じることがあります。

 これらを売却した場合、第1種又は第2種事業ではなく、あくまで製造業

や建設業の一環としてとらえ、第3種事業に含まれることになります。

【生徒】

 副産物っていうとどんなものかな?

【先生】

 分かりやすいところでは、豆腐製造業者のおから販売です。これは豆腐

製造における副産物の販売ですので、第3種となります。

 次に、建設業なので、自己が請け負った工事をそのまま下請業者に

丸投げする場合があります。

 この場合丸投げした元請業者は自ら建設等は行わず、下請業者が実際

の作業を行うことになりますが、下請業者のみならず元請業者の方も建設

業として第3種事業に該当します。

【生徒】

 へー。なんか上米はねてるだけで楽そうなイメージだけど、区分は同じ

なのか。

【先生】

 それでは第3種事業はこの辺りとして、今度は第5種事業についてみて

いきましょう。

【生徒】

 前回までは第3種でしたよね。第4種はとばすんですか?

【先生】

 実は第4種事業というのは「第1種、第2種、第3種及び第5種以外の事業」

という決められ方をしていますので、先に第5種から見ていきます。

【生徒】

 なるほど。そのほうが分かりやすいですもんね。

【先生】

 第5種事業ですが、第1種、第2種、第3種に該当するものを除き、不動産業、

運輸・通信業、サービス業があてはまります。

 但し、不動産業は賃貸業や斡旋業を指し、自己で建設した不動産の販売は

第3種、他から購入した不動産の販売なら第1種又は第2種となります。

 またサービス業では飲食店業を除きます。飲食店業は以前お話したように、

第4種事業となります。

【生徒】

 サービス業って一概に言っても、かなり範囲が広いですよね。

【先生】

 そうですね。そのあたりを次回から詳しく見ていきましょう。

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