週刊なるほど!消費税

消費税の経理処理 (2)

第258号 2008/2/18

☆【生徒】

前回は、税込経理と税抜経理についての説明でした。

税抜経理では、消費税の分だけ仮払消費税と仮受消費税という勘定科目

で経理処理しました。

★【先生】

そうです。

前回の設例では、税抜経理と税込経理とでは、消費税の分だけ事務用品

費と売上高の計上額が違っていましたね。

☆【生徒】

はい。

税込経理では、事務用品費が2,100円で計上され、売上高は5,250円で計

上されました。

これに対して税抜経理では、事務用品費が2,000円、売上高は5,000円で

計上されました。

★【先生】

事務用品費と売上高は、損益計算書に計上される科目です。

この科目の金額が消費税の経理処理によって違ってくると、損益計算書で

計算される利益金額も違ってくるのです。

☆【生徒】

へ~ 消費税の経理処理で利益金額も違ってくるのですか?

知らなかった・・・

★【先生】

では、設例での利益を比較してみましょう。

税込経理の利益は、

    売上高5,250円-事務用品費2,100円=3,150円  です。

税抜経理の利益は、

    売上高5,000円-事務用品費2,000円=3,000円  です。

☆【生徒】

なるほど、税込経理の方が150円利益が多く計算されますね?

★【先生】

そうですね。

☆【生徒】

それなら、利益を多く出したかったら税込経理をすればよいとい

うことですか?

★【先生】

ん~ そうとは言い切れないのです。

つづく

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