週刊なるほど!消費税

消費税の経理処理 (7)

第263号 2008/3/31

☆【生徒】

消費税の経理処理方法である税込経理と税抜経理は、いずれかひとつ

しか適用できないと思いますが、間違いありませんか?

★【先生】

そうですね。

一般的にはすべての勘定科目にいずれかの経理処理方法を適用して

います。

☆【生徒】

一般的ということは、科目別に別々の経理処理方法を適用する余地も

あるということですか?

★【先生】

あります。

個々の科目ごとというわけには行きませんが、売上高と資産(棚卸資産、

固定資産と繰延資産)と経費の区分で税込経理と税抜経理を分けて適

用することができます。

☆【生徒】

へ~ そうなんですか・・・ 

★【先生】

しかし、売上高と資産と経費の区分で経理処理を混在させる場合には、

一定のルールがあります。

まず、売上高は必ず税抜経理にしなければなりません。

資産と経費に関しては、税込経理でも税抜経理のいずれの経理処理で

も構いません。

☆【生徒】

そうなんですか。

では、税込経理か税抜経理を選択して、これを変更する場合には制約が

あるのですか?

★【先生】

毎年変更してはいけないという制約はありません。

今年は税抜経理、来年は税込経理と変更しても税務上はペナルティーは

ありません。

ただし、棚卸資産と固定資産及び繰延資産とで税込経理と税抜経理とを

別々に採用している場合には、継続適用が要件となります。

☆【生徒】

なるほど。

なかなかややこしいですね・・・・

◆発行 アトラス総合事務所

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