週刊なるほど!消費税

不動産の貸付と消費税
建物の貸付(4)

第280号 2008/8/21

☆【生徒】

私は個人事業で商売をしているのですが、賃借している事務所はマンシ

ョンの一室です。

この部屋は当初私が居住用として借りて住んでいたものです。

駅から近いものですから、現在は事務所として使用して、私は別にアパー

トを借りて住んでいます。

この場合における消費税の扱いはどうなりますか?

★【先生】

事務所として使用しているマンションの一室は賃貸借契約書において居

住用であることが明記されていますか?

☆【生徒】

明記されています。

★【先生】

それであれば、消費税は非課税になります。

☆【生徒】

ということは、大家さんに支払っている家賃には消費税が含まれていない

として消費税の経理処理をするのですね?

★【先生】

そのとおりです。

☆【生徒】

家賃はそのままで、事務所使用ということで消費税を課税扱いにするには

どのようにしたらよいのですか?

★【先生】

賃貸借契約書を居住用から事務所用に変更する必要があります。

☆【生徒】

そうすれば支払った家賃に消費税が含まれているとする経理処理をするこ

とができるのですね?

★【先生】

そのとおりです。

☆【生徒】

なるほど。

建物の使用実態よりも、契約内容が優先されるなんて意外ですね?

★【先生】

そうですね。

形式主義的な取り扱いです。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

無断転用・転載を禁止します。

本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。

  • ○著作物を、私的利用の範囲を超えて権利者の許可なく複製する行為
  • ○著作物を、インターネット上で公衆が取得可能な状態にする行為
  • ○著作物の全部もしくは一部を権利者の許可なく改変する行為