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第145号 (2006年5月)
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特殊支配同族会社の要件

平成18年度の税制改正で新登場した、主宰役員の給与所得控除額を会社の所得に加算するという特殊支配同族会社の規定は、同族会社にとってかなりの影響を与えます。この改正に対応するには、まず敵を知ることです。以下説明します。

1.どのくらいの影響があるの?

この改正の影響がどのくらいあるのか、設例で見てみましょう。

主宰役員の給与が年額14,000,000円、会社の利益が11,000,000円とします。
改正前の会社の税金は、3,970,100円です。
改正後は、主宰役員の役員報酬14,000,000円に対応する給与所得控除額2,400,000円が会社の利益11,000,000円にプラスされます。すると会社の税金は、5,045,100円になります。
改正後の税金5,045,100円−3,970,100円=1,075,000円も会社の税金が増えることになるのです。大変です。

2.持株要件は?

特殊支配同族会社に該当する要件に持株等の90%以上要件があります。業務主宰役員と以下の関連者の持株等が、90%以上であることです。

  • 業務主宰役員の親族
     親族とは、「6親等内の血族、配偶者及び3親等内の姻族」を言います。親族の範囲はかなり広く、本人のいとこの孫や、配偶者の甥姪も含みます。  本人のいとこの配偶者、配偶者の兄弟の配偶者、配偶者のおじおばの配偶者などは、親族から外れます。
  • 業務主宰役員と事実上婚姻関係と同様の事情にある者、内縁の妻や夫が該当します。
  • 業務主宰役員の使用人
      ここで言う使用人とは、家事使用人のことのようです。つまり、お手伝いさんとかお抱えの運転手さんが該当します。
  • 上記以外の者で、業務主宰役員から受ける金銭その他の資産によって生計を維持している者
  • 2.〜4.の者と生計を一にするこれらの者の親族
  • 業務主宰役員と 1.〜5.の者が支配している同族会社
  • その他 6. が支配している子会社や孫会社など

3.何を90%以上?

業務主宰役員と上記2.で説明した者の持株等が90%以上となると、特殊支配同族会社に該当する要件に当てはまりますが、90%以上となる持株等とは、以下のいずれかを言います。

持株要件
 発行済み株式又は出資の総数又は総額の90%以上
議決権要件
 合併・解散等、役員の選任・解任、役員報酬等、配当に関する議決権の総数の90%以上
 議決権とは、株主総会で決議に参加できる株主の権利のことです。議決権のない株式も発行することができるのです。
株主数要件
 同族会社の株主等(合同会社、合資会社、合名会社の社員)の総数の90%以上
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従業員の雇入れ

1.はじめに

従業員を雇入れたとき、まず、何をすればよいのでしょうか。雇用契約を結び、社会保険に入り・・・といったことが思いつきます。従業員を雇用したときに何をすればよいかを一つずつ確認してみましょう。

2.雇用契約を結ぶときには

従業員と雇用契約を結ぶ際には労働条件を明示しなければなりません。明示しなければならない労働条件は決められていますが、特に次のものについては、書面で明示しなければならないことになっています。

  • 雇用契約の期間
  • 業務を行う場所と業務の種類
  • 始業終業時間等の労働時間と休憩、休日、休暇について
  • 給与について
  • 退職や解雇について

雇用契約は口頭でも成立しますが、後でのトラブルを避けるために、雇用契約は必ず書面で交わします。

3.雇用契約の内容は?

雇用契約に定める労働条件は、労働基準法の定める範囲で決めることができます。例えば、労働基準法では「1日の労働時間は原則8時間まで」と定められていますので、雇用契約で「1日につき12時間働くこと」といった取り決めはできないことになります。つまり、従業員にとって労働基準法の定めより不利な条件での契約はできないのです。

4.賞与や退職金は支払わなくてもいいの?

賞与を払うかどうか、退職金を支払うかどうか、といったことは会社が任意に決めることができます。雇用契約で賞与の支払や退職金の支払を約束した場合は、必ず支払わなければなりません。支払わないのであれば、雇用契約締結時にはっきりとその旨を明示しておくべきでしょう。

5.社会保険に加入させる(健康保険と厚生年金)

法人の事業所は社会保険の加入が義務付けられています。雇用契約を結んだら、従業員を社会保険に加入させます。パートの場合は正社員の3/4以上の勤務であれば加入させなければなりません。

6.労働保険に加入させる(雇用保険)

法人、個人の事業所は、従業員を1人でも雇用したら労働保険に加入しなければなりません。社会保険の加入と同時に従業員を雇用保険にも加入させます。パートの場合は一週間の勤務が20時間以上で、1年以上雇用する見込みがあれば加入させなければなりません。

7.派遣労働者の場合は

派遣労働者を雇用する場合でも当然労働条件を明示しなければなりません。また、社会保険や雇用保険は派遣労働者を雇用する会社(派遣元)が加入させなければなりません。原則、派遣労働者も通常の労働者となんら変わりはありません。

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