アトラス総合事務所

アトラスNEWS

第153号 (2007年1月)
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役員報酬情報

1.はじめに

平成19年度の税制改正で業務主宰役員にかかる給与所得控除額を同族会社の所得に加算するという特殊支配同族会社の規定に変更があります。また、12月末には、国税庁から役員報酬に関する情報も提供されています。中小企業にとっては重要な役員報酬の最新情報を解説します。

2.特殊支配同族会社の適用除外要件

会社の業務主宰役員の給与を経費として控除する前の所得金額が800万円以下であれば、特殊支配同族会社の規定の適用は受けません。この適用除外要件が平成19年4月1日開始事業年度から倍の1,600万円以下になります。業務主宰役員の給与が1,000万円で、会社の所得が600万円あっても適用除外になるということです。ただし、この1,600万円の判定は、過去3期の平均額になります(設立第1期目は1期目の額で判定)。 

3.業務主宰役員の定義

業務主宰役員とは誰か?ということが重要です。税務上の役員(登記されてなくても税務上役員となることがあります)で、会社の経営に最も中心的にかかわっている役員。通常は社長が該当しますが、肩書きのみでなく、事業計画の策定、多額の融資契約の実行、人事権の行使等に際しての意思決定の状況や役員給与の多寡などもその判断の要素になります。

4..常務に従事する役員の意義

特殊支配同族会社の適用除外要件のひとつに、常務に従事する役員のうち、業務主宰役員とその関連者(以下「業務主宰役員関連者」という)以外の役員が全体の半数以上いるということがあります。そこで、常務に従事する役員とは?ということが重要になります。代表取締役、副社長、専務、常務などの職制上の地位を有する役員は該当します。

会計参与や監査役は該当しません。使用人兼務役員については、もらっている給与が使用人部分の金額より役員部分の金額が多い場合には該当することになります。

5.同一内容の議決権行使に同意してる者

業務主宰役員関連者が議決権(株主総会等で1票を投じる権利)の90%以上を所有してなければ適用除外となります。この適用除外要件を満たすため、業務主宰役員関連者の意向で議決権を行使してくれる株主を作ることは誰しも考えることです。税法ではそういった株主は、業務主宰役員関連者の議決権とみなすとしています。では、同一内容の議決権行使に同意している者とは?ということが重要になってきます。

同意している者とは、契約や取り決めなどで合意している者、継続的に白紙委任状を提出している者などが該当し、業務主宰役員関連者と緊密な関係にあるというだけでは、同意している者に該当しません。

6.役員報酬額の増額、減額

役員報酬の改定は、会計期間開始から3ヶ月以内に行わなければなりません。しかし、代表者が急逝して急遽その後任になって、それに応じて役員報酬を増額した場合などは、それが認められます。

また、法令違反を犯した役員の報酬をペナルティーとして一定期間減額するとした場合でも、それが認められるという扱いが国税庁から公表されました。

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士・行政書士 井上 修  
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従業員の退職手続は

1.はじめに

従業員が退職したとき、どのような手続が必要になるのでしょうか。退職予定の従業員から退職後の健康保険や年金の手続について聞かれる担当者は多いことでしょう。 従業員が退職したときの社会保険や雇用保険の手続について簡単に見ていきましょう。

2.会社がする社会保険の手続は

従業員が退職するときに会社がする手続は、健康保険と厚生年金の資格喪失手続です。書類を作成し、社会保険事務所に届出ます。1通の用紙で健康保険と厚生年金の資格喪失手続が同時にできます。資格喪失日は退職日の翌日となるので、書類作成時には注意が必要です。

3.退職者がする社会保険の手続は

退職した従業員は国民健康保険に加入するか、会社で加入していた健康保険を継続することになります(「任意継続」といいます)。国民健康保険に加入する場合は住所地の役所で手続をし、任意継続する場合は住所地の社会保険事務所で手続をします。

年金については、住所地の役所で手続をすることによって国民年金に加入することになります。

退職後、新しい会社に就職したときは、その会社で健康保険と厚生年金に入ります。

4.会社がする雇用保険の手続は

会社は雇用保険の資格喪失手続をしなければなりません。ハローワーク(職業安定所)に資格喪失届と離職証明書を提出します。これらの書類を提出すると、離職票が発行されます。会社はこの離職票を退職者に渡さなければなりません。

退職者の在職期間が短くても、原則として、会社は離職票が発行されるように手続をしなければなりません。

5.退職者がする雇用保険の手続は

退職者は会社から渡された離職票などの書類を持って、住所地のハローワークに求職の申し込みをします。この申し込みは失業手当をもらうための第一段階です。

求職の申し込みのときに持っていく主な書類は次の通りです。

  • 離職票
  • 雇用保険被保険者証
  • 印鑑
  • 運転免許証や住民票
  • 写真(2枚)

失業手当は、失業状態にあるときに支給されます。ここでの「失業状態」とは、働く意思があること、働ける能力があること(例えば、怪我や病気でないこと)、職に就くことができない状態であること(積極的に就職活動をしているが就職できないこと)を全て満たした状態をいいます。

従って、自分で会社を設立した場合や役員に就任した場合は、「職に就くことができない状態」ではないので、「失業の状態にある」とは言えないことになります。

退職金の税金の扱い

退職金に対する税金は会社が天引きして納税していますので、原則として確定申告は不要です。しかし、特別減税がある場合は、確定申告したほうが得になります。

アトラス総合事務所 社会保険労務士 安藤 幾郎  
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