アトラス総合事務所

アトラスNEWS

第161号 (2007年9月)
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「資料せん」って?

1. はじめに

税務署から「売上、仕入、費用及びリベート等に関する資料の提出方の依頼について」といった資料が突然送られてくることがあります。依頼ということだけであって、これを何に使うのかという使用目的の記載はありません。今回は、この資料せんと、それに関連する税務資料について説明します。

2.資料せんの作成目的は?

資料せんは、一定期間における10万円以上の売上高、30万円以上の仕入高、10万円以上の外注費、仲介手数料、広告宣伝費、5万円以上の接待交際費といったように作成範囲が定められています。

そして、個別の用紙に取引先の住所、氏名、取引年月日、取引金額、支払先の銀行口座、取引内容などを記入して税務署に郵送します。

これらの資料は、すべて国税局のコンピュータに入力されてデータベース化され、各税務署で利用可能な状態になっていると思われます。

各税務署で資料せんで報告された取引先の情報が、その取引先が申告した内容とまずチェックされ、取引先の申告内容の正確性が検証されるのです。このように、取引先の申告内容を間接的に検証するための資料を反面資料といいます。

3.税務調査で持ってきます

税務調査においても、調査官はこの反面資料を必ず持ってきます。調査に立ち会っている税理士や納税者の目に触れないように、反面資料を隠しながら納税者の資料とチェックしていきます。反面資料を隠しながらチェックするのは、資料の提供者が納税者に分からないようにするためでしょう。

4.反面資料はこうして集める

資料せんの他に反面資料としては、以下のようなものが考えられます。

200万円を超える外国送金をすると、銀行から税務署へ「国外送金等調書」という形で、送金者の情報が報告されます。

不動産の売買や贈与などがあって、不動産の登記を変更すると、これも法務局から税務署に報告されることになっているようです。

ゴルフ会員権についても、名義変更をすると、これも税務署に報告されるようです。

5.税務調査で反面資料を収集する

外国為替証拠金取引(FX)での利益を申告していないで、多額の納税を税務署から求められているケースががあると新聞で報道されています。税務署に報告義務のない業者を通して取引をすれば、確かに税務署に取引状況を当初は知られることはありませんが、その業者に税務調査が入れば一網打尽です。顧客勘定元帳のデータでも押さえられれば、そこにはすべての取引が記録されていますので、無申告の投資家はすべて分かってしまいます。

税務調査では、調査対象会社の申告の正確性の検証の他に、その会社の取引先の反面資料の収集も行われるのです。ですから、「分かりっこない」なんて考えていると痛い目を見ることになります。

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管理職の残業代

1. はじめに

「管理職には残業代を支払わなくてもよい」といった認識を持っている社長が多くいます。実は、これには大きな落とし穴があるのです。「課長や係長も管理職なのだから残業代を支払わない」といった扱いが、後で大変なことになることがあります。

2.残業代を支払わなくてもよいのは

残業代を支払わなくてもよいのは、「管理の地位にある者」(以下、「管理者」といいます)です。この「管理者」とは、労働条件などの労務管理について、経営者と一体的な立場にあり、勤務時間や勤務日について自分の裁量により決めることができると認められる従業員をいいます。また、業務について、一般の従業員と比べて大きな権限と重い責任があるかどうかも判断基準となります。

このように、より経営者に近い従業員が管理者として認められることになります。「部長」や「課長」イコール「管理者」ではないのです

3.待遇面も判断基準になる

残業代を支払わなくてもよい管理者であるかどうかの判断では、賃金額も基準の一つとなります。管理者は、経営者と一体となり業務を行い、その業務の遂行に大きな権限と重い責任をもっていますので、当然、給与や賞与は一般の従業員よりも多くなるはずです

例えば、「管理職手当1万円」が支払われている従業員がいるとします。「管理職手当1万円」は、どう見ても「大きな権限や重い責任」の対価であるとは思えません。

したがって、この従業員は管理者とは認められない可能性が高くなります。

また、一般の従業員として働いていたときにもらっていた残業代よりも、課長(管理職)になってもらうようになった「管理職手当」の方が低くなってしまうようなケースでも、この課長は「管理者」とは認められない可能性が高くなります。

4.管理者の扱いは

管理者には労働時間に関する法律上の規制が及びません。従って、残業代を支払う必要がなくなります。しかし、ここで気をつけなければならないのが深夜業についてです。午後10時から午前5時までの時間帯に働いた従業員には、通常賃金の2割5分増の残業代を支払わなければなりません。管理者に支払わなくてもよいのは、時間外労働や休日労働の残業代だけです。従って、深夜業に対する残業代は一般の従業員と同じように、必ず支払わなければなりません。

また、有給休暇についても一般の従業員と同じように与えなければならないので注意が必要です

5.残業代を請求される

社内で管理職と呼ばれる従業員に、一律して残業代を支払わないでいると、突然、管理職の一人から残業代を請求されることがあります。こうなると、残業代を2年間に遡り支払わなければならない事態が起こりえます。上記のような基準に則り、「管理者」に該当しない従業員には、普段から適正な額の残業代を支払わなければなりません。

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