アトラス総合事務所


アトラスニュース

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第45号 (1997年10月)

10月1日の日経新聞から

自社株対策
  
 10月1日の日経新聞から
 きしむ景気
   日経の一面に掲載された「きしむ景気」を読んで、今の日本経済を端的に物語っている記載がありましたのでここで再度紹介します。
 
 丸井の月賦購入が伸びない
 
 「最近は現金払いが半分以上を占め、カードも一括払いが増加中。丸井全店の分割払いでの平均購入額は96年度を一割ほど下回る。」

消費者は「ローン」という将来の負担に不安あり。
 
 住宅ローンの返済を優先
 
 「総務庁の家計調査によると、ボーナス期の7月のサラリーマン世帯の借金返済は前年同月比23%増と急増、昨年7月の13%減とは様変わり」

消費者は消費より将来の負担の減少 
  
 医療費負担増の回避
 
 「医療費負担の増加により多くの医療機関で負担増を嫌った外来患者の減少が始まっている」

消費者は増税に次ぐ負担増に敏感
  
 家電の購入も控えめ
 
 「マツヤデンキの8月における冷蔵庫の平均購入単価は7万7千円、カラーテレビは5万2千円と前年比7%と4%の低下」

消費者はワンランク下の商品で我慢する傾向あり
  
 コンビニでこまめ買い
 
 「セブンイレブンで少量のおにぎりや総菜を買っていく主婦が増え、また、単価の安い女性用化粧品や男性用スキンケア商品も伸びている」

消費者は食品や雑貨のまとめ買いを避け、必要なものを適量・少額だけ買う傾向あり
 
 消費性向の低下
   以上のような現象を日経新聞は「消費者は今後も負担増が続くと考え、消費を抑えて自己防衛に乗り出した」としている。
 その根拠として、消費性向という言葉で説明している。
 
 消費性向とは近代経済学者ケインズが提唱した概念で、「可処分所得に占める消費支出の割合」を意味します。これまで増税があると、消費者は生活水準を維持するために貯蓄を減らして消費に回すことが多く、結果的に消費性向が上がり、消費を下差さえしてきた。実際、平成元年の消費税導入時には消費性向は前年比0.7ポイント上昇している。
 しかし消費税率をアップした今年は消費性向が前年比横這いかやや下回りそうな状況である。
そして、日経は「経済構造の変革の下で新しい均衡点を模索する個人消費は、当面低空飛行を続ける公算が大きい」と結論づけています。
  
 今後どうすべきか
   円安を背景とした輸出景気に支えられている大企業のデータで景気を判断している日銀の楽観的な短観などで、もう慰め合うのはおしまい。
 中小企業はもう淘汰の時代だと思います。ここで生き残った者が勝ちではないでしょうか。
消費者の需要に見合った組織規模、急激な市場変動にも対応できる組織的柔軟性。もう背伸びは禁物。売上が3〜4割減った場合の対応準備も現実的です。その上での頭と行動力を使った営業展開。正確な数字による現状把握と適切な判断。現に淘汰の済んだコンピューターソフト業界は今元気です。あの業界の不況を勝ち残った会社は今利益を上げています。
 どうか皆さん、元気を出してこの不況を乗り切りましょう。

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 自社株対策
 相続税に対する自社株の影響
   会社の経営者にとって、自分の会社が業績を上げていって、内部留保利益が増大していくことはたいへん喜ばしいことです。
 金融機関や得意先に対しても、会社の信用が厚くなることにもなります。
 しかし、こと相続税に関しては、これが思わぬ危険をはらんでいることになるのです。
 自社株の相続税評価は、非上場の同族会社の場合、類似業種比準価額や純資産価額などを用いるのですが、第一の目安として純資産価額を考えます。
 純資産価額とは、簡単に言えば、会社の総資産から負債を差し引いたもの、すなわち自己資本のことです。決算書の貸借対照表における資本の額の合計がそれに当たります。それに会社の保有資産(土地など)の含み益があれば、その一定額が加味されたものが相続税法上の純資産価額です。
 業績を上げて、内部留保が大きい会社の純資産価額は、当然高くなります。
 相続に際しては、自社株も相続財産になり、相続税が課税されます。
 同じ一億円の財産でも、それが現金預金であれば、それで相続税が払えます。土地であればそれを売って払うか、物納することができます。
 しかし、自社株では売ったり、物納することはかなり困難ですし、それをしたら、事業の承継ができず、会社の存続自体が難しくなります。
 また、相続税は、相続財産の合計に対して累進税率が適用されます。株価の高い自社株を持っていること自体が、他の現金預金や土地に対する相続税の税率を高めていることにもなります。
 
 自社株の移転対策
   会社の業績を上げて、内部留保利益を増大し、会社を大きくしていけばいくほど、将来の事業承継、会社の存続が危険になるというのはまったくの矛盾というほかありません。
 しかし、それが現実なのですから、その危険を回避するための対策を早めに講じる必要があります。
 対策の第一として、株を子供など事業承継者その他の者に移転して、相続財産から除外してしまうのが効果的です。
 移転する方法としては、1贈与する方法と2譲渡する方法があります。以下の点に留意する必要があります。
 
1 贈与する方法
   贈与する方法においては、贈与税を考えなければなりません。年間60万円の基礎控除を活用して、長期的に移転していくことが負担を軽くするポイントです。また贈与の事実を明確にするため、贈与契約書の作成、贈与税の申告、株主名簿、法人税申告書別表2の変更に注意する必要があります。
 
2 譲渡する方法
    譲渡する方法においては、譲渡する側に譲渡所得税26%(所得税20%、住民税6%)が譲渡利益に課税されます。譲渡対価が相続税評価額より低いとその差額について贈与とされます。 また購入する側にその資金負担能力がないと、やはり贈与の問題が生じる可能性があります。
 
 赤字決算時は移転の絶好のチャンス
   会社が赤字というのは、けっして望ましいものではありません。しかし、株価は下がりますので、赤字で気を落とすだけでなく、将来たくさん利益が出て、相続税で悩まないためにも、後継者等への株の移転を検討してください。
 



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