アトラス総合事務所


アトラスニュース

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第49号 (1998年2月)

減価償却

第二の開国、改正外為法 
税金ワンポイント(耐用年数の短縮)
  
 減価償却
 減価償却とは?
 

 会計理論の基礎で、売上などの「収益」と「仕入」などの費用とを対応させるという費用収益対応の原則というものがあります。これは、分かりやすい例では、ゲーム屋さんでファミコン1台売れたら、その売上金額とファミコンの仕入金額をその事業年度で一緒に計上しろということです。当たり前のことです。
 しかし、この原則は全ての費用を対応する売上と同じ事業年度で計上しろと要求しているのです。仕入は簡単に売上に対応させられますが、では、自動車を買った場合どのように収益と対応させるのでしょうか?
 自動車は営業の人が使って注文を取ったり、商品を納品したりして売上に貢献しています。ということは、自動車が使える限り収益である売上に貢献していることになります。
 そこで、自動車の使用可能期間(耐用年数)の各事業年度の売上に自動車の取得価額を費用としてばらまいて対応させようとするのが減価償却なのです。

 耐用年数5年の自動車(百万円)で毎年30万円の売上を上げている会社があるとします。

●自動車を買ったときに全額費用とした場合 (単位:万円)
   

1年

2年

3年

4年

5年

売上高

30

30

30

30

30

自動車費

100

0

0

0

0

差引利益

△ 70

30

30

30

30

このように、初年度大赤字であとは黒字とめちゃめちゃな利益となります。
 
●売上に対応させ5年で減価償却した場合
   

1年

2年

3年

4年

5年

売上高

30

30

30

30

30

減価償却費

20

20

20

20

20

差引利益

10

10

10

10

10

 取得原価百万円の5分の1づつ減価償却費として売上に対応させることにより、ちゃんとした利益が計算できるのです。このように固定資産を買ったときに一度に費用とするのではなく、それを使って売上に貢献できる期間に取得原価を割り振って計上するのが減価償却です。
 

 減価償却の方法 (減価償却費を計算する方法には、定額法と定率法があります)
 

1 定額法
   先ほどの例のように取得原価を単純に使用可能期間(耐用年数)で割った均等額です。
    100万円÷5年=1年につき20万円
 
2 定率法
   取得原価に一定率を掛けて1年目の減価償却費を出し、2年目は取得原価から1年目の減価償却費を引いた残りに一定率を掛けて減価償却費を出し、3年目以降も取得原価から今までの減価償却費の累計を引いた残りに一定率を掛けて計算します。  
1年 1,000,000          ×0.369 369,000
2年 (1,000,000 369,000)       ×0.369 232,839
3年 (1,000,000 369,000 232,839)     ×0.369 146,921
4年 (1,000,000 369,000 232,839 146,921)   ×0.369 92,707
5年 (1,000,000 369,000 232,839 146,921 92,707) ×0.369 = 58,498
 
 これが定率法で、1年目2年目は定額法より多く減価償却費を計上できますので、節税効果から定率法が多く採用されています。この節税効果が大きいため、新規取得の建物について平成10年の税制改正で定率の採用はできず、定額法のみによることとなりました。
 しかし、既存の建物についてはそのまま定率法の採用を継続できます。また、建物の耐用年数が最高50年となりましたが、既存建物にも適用されるので注意が必要です。

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 第二の開国、改正外為法
 はじめに
   日本経済の悪化は、現在、深刻な状況におちいっています。消費の低迷、貸し渋りによる倒産、株安、低金利、失業率の上昇、そのマイナス局面は数え上げればきりがありません。
 政府は、外国からの圧力もあって、ようやく大規模な経済対策を行おうとするようですが、国民としては、それで何とかなると期待する者はあまりいないようです。
 しかし、今年は日本経済に大きな変化をもたらす要因があります。金融ビックバンの先頭を切った今年4月からの改正外為法の施行です。これは明治維新以来の黒船の来襲、第二の開国に匹敵すると言われています。それが吉と出るか、凶と出るかはまだ誰も正確には予測できません。しかし、日本の経済のあり方が劇的に変化していくことはまちがいないようです。
 
 改正外為法で何が変わるか
 
1 海外預金の自由化
 外国の銀行に預金口座を開設し、ドル建てでも円建てでも自由に預金ができます。日本の金利は現在、超低金利の状態が長期間続いています。1年もの定期預金で0.25%くらいです。それが外貨定期預金だと4〜5%の利率です。実に20倍近く差があるわけです。
 ただし、外貨預金の場合、為替リスクが伴います。利息が良くても、為替差損で元本割れということもありえます。また、逆に為替差益が出れば、利息プラス為替差益ということで、さらなる高利回りを獲得できる可能性もあるわけです。
 今まで円安とか円高とかあまり庶民にとっては身近とは言えないことが 、大きな関心事になるでしょう。
 
2 両替業務の自由化
 誰でも自由に両替業務ができるようになります。百貨店、スーパー、コンビニなどで円とドルの交換できるコーナーがつくられるでしょう。
 両替手数料が競争原理により必然的に安くなります。すでに自動両替機も開発されていて、街のあちこちに設置される日も遠くないでしょう。
 ただ、にせ札の問題も起きてきます。にせ札を鑑別する機械も必要になってきます。
 
3 外貨建て取引の自由化
 国内でドルを使って自由に買い物ができるようになります。
 今まで、内外価格差ということが言われてきました。外国で安い商品が、日本国内だと関税やら手数料やらで、かなり高くなるのです。しかし、直接、ドルで買い物ができるのであれば、この内外の価格差もちぢまる傾向になるでしょう。
 
 自己責任の時代
   私たちの財布の中にドル札が入っているのがあたりまえの時代が来るかもしれません。
 私たちは、これから自分の資産を円でもドルでも、あるいは他の外貨でも運用していけるのですが、その際、ハイリスク・ハイリターンの原則を忘れてはいけません。一見有利なものには必ずそれ相応のリスクが伴います。それを見極めて、自己責任を前提に行動していかなくてはなりません。


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税金ワンポイント
(耐用年数の短縮)


 
今回の税制改正で増税ではなく減税として、建物の耐用年数の短縮があげられます。これは、新規取得の建物の減価償却方法として節税効果の大きい定率法の採用は認めず、定額法のみの適用とされたことの見返りとして建物の耐用年数の短縮が行われました。
 確かに新規取得建物については耐用年数が短縮されても定額法によることから 税額は改正前に定率法を採用していた場合と大差ありません。しかし短縮された耐用年数は既存の建物にも適用されるため、この場合は耐用年数が短くなった分だけ減税になります。

 65年→50年、60年→47年、45年→38年、24年→22年、22年→20年
が主なものです。適用は10年4月1日以降開始事業年度からで、3月決算はこの4月から、9月決算は10月1日からとなります。
 



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