アトラス総合事務所


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第60号 (1999年 3月) 

債権回収
減価償却資産の処理
  
1. 債権回収
★ 1.はじめに
 
 不景気の影響から「商品の販売代金が回収できない」ということを良く耳にします。
 
 せっかく営業して取れた商売、物は売ったが代金が回収できないのでは商売になりません。何とか回収する方法はないのでしょうか。通常の催促でも支払をしてくれないケースで、どのような手段があるか見てみましょう。
     
 2.文書による督促
    
 文書による督促を法律的には「催告」と言います。

商品の売却代金である売掛金の時効は2年です。
2年間何もしなければ金を払ってくれと言う権利は消滅します。

文書による督促は6ヶ月の時効中断の力がありますし、まずは内容証明の強い催促より、手紙で催促しましょう。
    
 3.内容証明での「請求」 
    
 電話や通常の郵便による請求ではらちがあかなければ、つぎは、
内容証明郵便での請求です。

「内容証明郵便」とは、郵便を送った事実とその内容を郵便局が証明してくれるものです(謄本は5年間郵便局で保管されます)。

 内容証明郵便を出すと、
「いよいよ債権者が法的手続きをとり始めたと言う印象を与えます」、また、
「請求した事実が後日の有力な証拠として残ります」。
   
 4.「債務の承認」
     
 手紙や内容証明郵便で時効は中断しますが、6ヶ月以内に裁判上の請求
(裁判、仮差押、仮処分等)をしないとそれ以上の時効の中断はありません。

 そこで、この時効を中断させる手段として「債務の承認」があります。
債務者に債務があるということを認めさせれば良いのです。

1売掛金の一部(100円でもOK)、利息の一部(100円でもOK)でも回収
 するか、債務者が支払の延期を依頼した証文を入れれば時効は中断し、
 そこからまた2年間の時効のカウントが始まります。
 
2債務者に「残高確認書」をとりましょう。
 「債務の承認」になります。
 また、売掛金をまとめて、5年時効の準消費貸借契約に直すのも
 方法です。
   
 5.「保証人」を立てさせる
 
 債務者が「待ってくれ」と言ってきたときに、保証人を立てさせます。
  
保証書の保証人のサインは必ず自署を求め、印鑑は実印、できれば印鑑証明もとると良いでしょう。
   
 6.売掛金を「手形化」する
 
 メリットは次の通りです。

1手形の不渡り、即銀行取引停止になる。

2手形訴訟という特別の訴訟手続きがあり、
  簡易迅速に法的回収ができる。
  
 7.売掛金を「公正証書」にしておく
   
 公正証書は公証人によって作成する公的な文書です。

これに「強制執行認諾文言」が記載されていると,相手が支払を拒絶した場合,ただちに相手の財産の差し押さえなどの強制執行ができます。
 


(「少額債権完全回収マニュアル」山本義夫著 明日香出版社) 

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 減価償却資産の処理
 1.はじめに

 

 去年と今年の税制改正によって減価償却資産の取扱が複雑になりましたので、ここで整理しておきたいと思います。
                  
 2. 少額減価償却資産
 
 減価償却資産について全額損金算入できる取得価額基準が20万円未満から10万円未満に引き下げられました。
この改正は法人にあっては平成10年4月1日開始事業年度からです。
個人事業者は平成11年1月1日からです。
  
 10万円以上20万円未満の資産については、事業年度ごとに、一括して3年間で償却することができます。
 
 このように、10万円以上20万円未満の資産は,20万円以上の減価償却資産とその扱いが違いますので,固定資産に「少額減価償却資産」といった新しい科目を設けて他の固定資産と区分する必要があります。
 
 つまり、「少額減価償却資産」勘定に取得の都度10万円以上20万円未満の資産をためておき,決算でその金額を3分の1した額を減価償却費として損金で落とします。
 
 3.情報通信機器の即時償却制度
 


 平成11年4月1日から平成12年3月31日までの1年間に限り、個人事業者または法人が取得価額100万円未満の8種類の情報通信機器を取得した場合には、取得価額の全額の損金算入が認められることになります。
 
 対象は,以下の情報通信機器です。

  1 電子計算機
  2 デジタル複写機
  3 メモリー送受信機能付き普通紙ファクシミリ
  4 デジタル構内交換設備
  5 デジタルボタン電話設備
  6 電子ファイリング設備
  7 マイクロフィルム設備
  8 ICカード利用設備

 以上が,期間限定でとにかく100万円未満であれば、1年前にできた
2.の「少額減価償却資産」に当たろうが,20万円を超えてようが、
なんでもかんでも消耗品費として経費で落とせます。

 

 4.情報通信機器等の投資減税
 
 3.の「情報通信機器の即時償却」の対象資産が、100万円未満なのに対し、100万円以上の基準を設けているのがこの投資減税制度です。

 適用期間は平成10年6月1日から1年間で、対象設備は、3.の8品目に冷暖房用機器と8トン以上の普通貨物自動車を加えたものです。
 
 100万円以上(リースだと140万円以上)は、1設備でも同一種類の複数設備でもOKで、20万円のパソコン10台でもOKです。
 
 この適用を受けると、
購入額の7%の税額控除(その分税金を負けてくれる)か
購入額の30%の特別償却(通常の減価償却より30%余計に減価償却費を計上できまる)ができます。
 


 −井上 修−


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