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第108号 (2003年04月) 

期間対応にご注意
不動産保有時の税金

1. 期間対応にご注意
★ 1.はじめに


 所得税の確定申告期間中は、税務調査を入れることができませんでしたので、確定申告が終わってからは連日税務調査の立会という状態でした。税務調査に立ち会って感じることは、「売上と仕入・外注費との期間対応だけはしっかりとしておく」ということです。

なぜならば、税務調査で必ずと言っていいほど期間対応はチェックされます。ですから、事前に期間対応の意味をよく理解して経理処理する必要があります。

 2.売上の計上基準


 「売上をいつの時点で計上しなければならないのか」ということが売上の計上基準です。売上の計上基準は各業種により異なりますが、基本的な考え方は「物品や役務の提供をして、その対価としての請求権が確定した時点」と言うことができます。

 商品販売であれば商品の出荷時、建築請負であれば建築物の完成引渡し時となります。

 3.請求時点でもない

 請求書の発行日で売上を計上していれば問題がないとは言えません。得意先への請求書の発行が、2月分を3月に請求するといった場合には売上の請求月が1月ずれています。このような場合には決算で調整する必要があります。

 つまり、3月決算であれば3月に請求した2月分の請求と、4月に請求する3月分を3月の日付で決算に入れ込まなければなりません。

そうでないと、3月分の売上計上が漏れてしまいます。

 4.締め後の売上も入れる

 売上の請求が月末締めでなく20日締めのような場合には、締め後売上の計上が決算で必要となります。

 つまり、毎月20日締め請求の場合、3月決算で3月分の請求を売上に計上しても、それは3月20日までの売上の計上となります。当然3月21日から31日までの売上も計上しなければなりません。その計上を締め後売上の計上と言います。

 5.売上と外注費との対応

 外注を使って仕事をしている場合には売上の計上と外注費の計上のタイミングを合わせるようにしなくてはなりません。

 売上の入金より先に外注費を支払う場合には売上の計上より外注費の計上の方が先行することになります。すると、3月決算の場合、外注費の計上は3月で、その外注の仕事により計上する売上が4月以降の翌期にずれ込むことがあります。

 これでは、外注費という経費が先行計上されてしまい、税務調査において一発で指摘されてしまいます。

 このような場合には、先に支払った外注費を前払金または仕掛品として資産で計上して、翌期にその資産を外注費に振替えることにより売上高と対応させなければなりません。

 6.入金ベースでの計上はダメ

 入金時に売上を計上している場合には、決算で調整が必要です。ちゃんと3月決算の場合は、3月までの請求権が確定している売上高を決算で追加計上しなくてはなりません。

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 不動産保有時の税金


不動産を持っていると、これまた、いろいろな税金が関係してきます。

 1.固定資産税


 固定資産税は土地や家屋の所有者に対して市区町村が課税するものです。

 毎年1月1日時点で不動産登記簿に登記されている所有者に課税されます。ですから売買により今年に不動産を取得した場合は今年に所有権移転の登記をして来年から固定資産税がかかってきます。今年の分は前の所有者に納税義務がありますので、所有権が移転した時点以後の分を当事者間で売買契約時に精算することになります。

 原則として固定資産税評価額の1.4%の税率で課税されます。固定資産税評価額は一定の評価基準により、市区町村の評価員が実地に評価します。実勢価格より低めの評価で、土地などは公示価格の70%を目途にしているようです。

 また3年ごとに評価替えが行われ、原則として3年間は評価額が据え置かれます。評価替えの年度を基準年度といい、平成15年はちょうど基準年度にあたります。しかし土地については、現在のような実勢価格の下落傾向のもとで税負担が過重になる場合には、一定の負担調整措置が採られています。

 固定資産税には次のような特例措置があります。

(1) 住宅用地の特例

1 小規模住宅用地

一定の住宅用地については200uまでの部分について評価額の6分の1を課税標準とします。

2 一般住宅用地

一定の住宅用地のうち200uを越える部分については一般住宅用地として評価額の3分の1を課税標準とします。

すなわち居住用やアパート用など人が住宅として使う土地は、店舗や事務所などの住宅以外に使う土地よりも税金が安くなります。

(2) 新築住宅家屋の特例

 この新築住宅とは、家屋の総床面積の2分の1以上が居住用であり、1戸当たり床面積が50u(賃貸共同住宅などは35u)以上280u以下の住宅をいいます。
 居住部分120uまでの税額を限度としてその2分の1の税額を減額します。
 この措置は新たに固定資産税が課される年度から3年間(一定の中高層耐火住宅は5年間)に限って行われます。

 2.都市計画税


 都市計画法による市街化区域内の土地・家屋の所有者には固定資産税とともに都市計画税がかかってきます。(固定資産税の納税通知書に一緒に記載されてくる。)

 原則として固定資産税評価額の0.3%の税率で課税されます。都市計画税にも一定の要件のもとに住宅用地の軽減措置があります。

 3.その他の税金

(1) 特別土地保有税・事業所税

 一定面積以上の土地についてかかる特別土地保有税は平成15年度から課税停止となりました。
 事業所税のうち新増設に係るものは、平成15年3月をもって廃止されました。

(2) 地価税

 法律としては存在していますが、平成10年以後課税が停止されています。

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 代表者公認会計士・税理士 井上 修
 
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