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第118号 (2004年2月) 

資本金と税金
所得税の必要経費あれこれ

1. 資本金と税金
★ 1.はじめに

 資本金とは、株主が出資した会社の基本となる財産を意味します。借入金が将来貸主に対して返済しなくてはならないのに対して、資本金は出資した株主に返済する必要がないことが特色です。

 この資本金は、会社の規模を測る尺度として一般に用いられています。税法でもやはりこの資本金の大小によって税金の扱いを異にしています。
 2.資本金と消費税

 新しく会社を作って事業を始める場合に、資本金の額が消費税の申告納税義務に影響を与えます。新しく作った会社が資本金1千万円以上の会社の場合、設立第1期から消費税の申告納税義務があるのです。一方資本金1千万円未満の会社を作った場合には設立第1期と第2期は消費税の申告納税義務が免除されます。

 現在は特例によって資本金1千万円未満の株式会社を作れるわけですから、990万円の会社を設立して設立第1期と第2期は消費税の免税の恩典を受けて、第3期に10万円増資して、資本金を1千万円にするのもひとつの手かもしれません。
 3.資本金と住民税均等割り

 法人住民税の均等割りとは、会社の利益とは関係なく資本金と従業者数によって課税される税金です。

 従業者が50人以下の会社の場合、資本金が1千万円以下であれば、年額7万円、資本金が1千万円超であれば18万円といったように、資本金が増えると税額も上昇します。
 4.資本金と法人住民税法人税割り

 資本金が1億円超の場合は税率20.7%、資本金が1億円以下で、かつ法人税額が年1千万円以下の場合は17.3%の税率になります(東京都の場合)。
 法人事業税も資本金1億円超か否かで税率が異なります。
 5.資本金と法人税率

 法人税の税率も資本金額により違ってきます。資本金1億円超の法人は税率が一律30%です。一方資本金1億円以下の法人は、所得が800万円までは22%、800万円超の所得金額には30%の税率が適用されます。
 6.資本金と30万円基準

 平成15年4月1日から平成18年3月31日までの間に取得した30万円未満の減価償却資産については全額を損金とすることができます。この規定は資本金1億円超の法人には適用されません。 
 7.資本金と交際費

 資本金1億円超の法人は使った交際費の全額が損金に算入されません。資本金1億円以下の法人は年間400万円までの交際費は、その90%が損金に算入されます(平成15年4月1日以降開始事業年度から、それまでは80%)。
 8.資本金とその他

 資本金が1億円超となると、税額控除や特別償却の適用を受けられなくなることもあります。また、資本金1億円超の会社の子会社も同様な扱いを受けることもありますので注意が必要です。

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 所得税の必要経費あれこれ
 1.はじめに

 今年も確定申告のシーズン到来です。確定申告をする個人事業者の方にとって、この支払いは事業の経費、つまり必要経費になるのかどうかを判断することは重要なポイントです。今回は、必要経費になるのかどうかビミョウな支払項目について見てみましょう。
 2.修繕積立金

 ワンルームマンション経営をしている不動産所得者がマンションの管理組合に支払った修繕積立金は不動産所得の必要経費になるのでしょうか。

 修繕積立金とは将来の大規模修繕に備えた積立金で、毎月管理費と一緒に支払うものです。名前が積立金とありますから、一見必要経費にならないのではないかと思われますが、以下のような要件を備えた修繕積立金であれば、支払時の必要経費とすることができます。

 一定の管理規約に定められた方法により徴収され、マンションのオーナーに返還されることはなく、使用目的が将来の修繕のためと決まっていて、各オーナーの負担額が共有持分に応じた合理的なものであることです。
 3.従業員がした駐車違反の罰金

 たとえ業務を遂行するに当たって犯した駐車違反の罰金でも、それを事業主が負担した場合にはその事業の必要経費とはなりません。
 しかし、罰金と共に徴収されたレッカー移動費用や駐車料金はその事業の必要経費となります。
 4.ライオンズクラブの会費

 ライオンズクラブは、社会奉仕を目的に事業活動を行っているもので、その会員の個人的な活動に過ぎないものとみられ、各会員が営む個人事業とは直接的に結びつかないものと考えられています。

 したがって、ライオンズクラブの会費を会員の個人事業の必要経費とすることはできないことになります。
 5.青空駐車場の土盛り費用

 自分の空き地を青空駐車場として賃貸するための土盛り費用は駐車場経営の必要経費になるでしょうか?

 答えはNOです。青空駐車場にするための土盛り費用はその土地の取得原価に算入され、不動産所得の必要経費とはなりません。
 6.フランチャイズシステム加盟料

 フランチャイズシステムの加盟料は、経営に関する指導、援助、一括仕入や加盟店の広告宣伝費用の負担金といったサービスの対価と考えられます。このようなサービスを受けるために支払った一時金は支出時の必要経費とはなりません。

 税務上は繰延資産というものに該当し、支払った加盟料は5年間にわたってその5分の1の金額を各年度の必要経費とすることになります。
 7.アパートの塗装費用

 アパート全体をペンキや吹き付けで塗りなおした費用は、現状を維持するための費用として全額修繕費として必要経費に算入されます。
アトラス総合事務所  井上 修

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