昨年末に平成17年の税制改正大綱が発表されました。
以下、改正のポイントです。
所得税の20%(最高25万円)という定率減税が平成18年から半分の10%(最高12万5千円)になります。平成17年は今までどおりですのでご安心ください。
現行の住宅ローン減税の対象となる中古住宅は、耐火建築物(鉄筋コンクリート造りなど)で25年以内、それ以外で20年以内に建築されたものに限られています。平成17年4月1日以後に取得する耐震性のある中古住宅については、この築年数の制限がなくなります。
中古住宅市場へのテコ入れです。
手元にある上場株式等(タンス株)を特定口座に実際の取得日及び取得価額で受け入れる制度が平成17年4月1日からできます。
平成21年には株券のペーパーレス化が始まることを視野に入れた改正です。
特定口座内の株式が、発行会社の清算結了等により無価値化した場合に、その損失は株式等の譲渡損失とみなされます。平成17年4月1日以後から適用されます。
無価値化した株式を実際に譲渡しなくても譲渡損失となり、3年間の繰越もできるのですからメリット大です。
一般のNPO法人に対して個人が寄付をしても、寄付金控除の対象にはなりません。国税庁長官が認定した認定NPOに対する寄付であれば寄付金控除の対象になります。今回の改正で、認定NPO法人の認定要件が緩和されました。 まじめにやっているNPO法人にとっては、非常によいことですね。
寄付金控除の限度額が、総所得金額等の25%から30%に引き上げられました。
寄付金控除は、寄付をすれば税金が安くなる制度ですので、この限度額が増えたことは大変意義のあることだと思います。
65歳以上で前年の合計所得が125万円以下の場合、住民税が非課税であった措置が廃止されました。
また、中途退職者にも住民税を課税する基礎資料である給与支払報告書を市区町村に提出して、フリーターなどに対する住民税の課税の強化が図られています。
青色申告法人が対象で、教育訓練費が直前2期の平均額を超えた額の25%を税額控除するものです。
中小企業者である青色申告法人の場合は、ケースによって教育訓練費の額に最高20%を掛けた額を税額控除します。いずれも法人税額の10%が限度となっています。
この制度は平成17年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。今回の税制改正の目玉です。今、社員研修を計画している3月決算の会社であれば、4月以降に実施して、税金を安くしましょう。
厚生年金の支給年齢が65歳まで段階的に引き上げられているのは皆さんご存知だと思います。その年金の支給年齢の引き上げに合わせて、定年の引き上げも段階的に行われることになりました。
現在定年の定めをしている事業主は、高年齢者の雇用を確保するため、定年年齢が次のようになるような措置を講じなければなりません。
平成18年4月1日から事業主が講ずるべき具体的措置は次の通りです。平成18年4月1日から当分の間60歳に達する労働者がいなくても、これらのうちいずれかの措置を講じなければなりません。
継続雇用制度には一度退職した従業員を再び雇い入れる「再雇用制度」と定年年齢が過ぎても継続して雇用する「勤務延長制度」があります。就業規則等でどちらかを導入すれば上記2の要件を満たします。
労使協定(事業主と労働者代表との間で結ぶ協定)で労使の合意により継続雇用制度の対象となる高年齢者の基準を定め、その基準に基づく制度を導入することができます。「対象となる高年齢者の基準」は曖昧なものでなく具体的なものでなければなりません。例えば、「会社が認めたものに限る」といった基準は、基準が無いに等しいので適切ではありません。
事業主が上記協定を結ぶ努力をしたが協議が調わず合意に至らない場合は、とりあえず、就業規則等により継続雇用制度の対象となる高年齢者の基準を定め、その基準に基づく制度を導入すれば継続雇用のための措置を講じたとみなされます。ただし、この方法は常時雇用する労働者数が300人以下の中小企業については平成18年4月1日から5年間、その他の企業については3年間の特別措置です。
パートであるかフルタイムであるかなどの雇用条件については法令等に違反しない範囲で事業主と労働者の間で決定できます。
継続雇用制度の導入や定年の延長をした事業主には助成金が支給される可能性があります。制度導入後に受給資格があるか確かめてみましょう。
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