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民法編_〔第36話〕
『認知無効の訴え』
(H27.08.17)
白亜 「以前、婚姻外で生まれた子を父親が認知すると、その子の出生時に遡って父子関係が生じるっていうお話を聞いたけれど、その認知が事実に反している場合は、 どうなるのかしら?」
神楽 「事実に反する認知といいますと?」
白亜 「例えばね、妻帯者である男性が浮気をしていて、その浮気相手の女性が妊娠した為、『強制認知の訴えを提起するわ。』と脅迫されたとするじゃない?」
神哉 「う〜む・・・男としてはまさに冷汗三斗 の恐怖だね・・・」
白亜 「その場合、自分の浮気が奥さんにばれるのを恐れる余り、『自分の子ではないんじゃないか・・?』と思いつつもこっそりとしぶしぶ認知してしまうケースがあるっていう話を聞いた事があるの。」
少佐 「そんな男性にはこっ酷い目にあって欲しいのが本音だけれど、こういうケースの場合には、『認知無効の訴え』を提起する事が可能よ。」
神哉 「認知無効の訴えって何の事?」
少佐 「これはね、認知された子や認知がされた為に身分上の不利益を受ける者が、『その認知には真実の親子関係が存在しない』という訴えを起こす事よ。 (民法第786条)」
神楽 「身分上の不利益って具体的には、どんな不利益ですの?」
少佐 「そうね。例えば、被相続人である甲が、婚姻外で愛人に産ませた子Aを「自分の子です。」と認めて市区町村役場へ認知届出書を提出する事により認知が成立していたとするわね。 そうすると、子Aには、甲の遺産を相続する権利が発生するでしょ?」
神楽 「ええ。」
少佐 「この場合、もし甲に子供が全くいなければ、甲の遺産は、第二順位の相続人である両親等の直系尊属が相続する事になるし、直系尊属がいなければ、 第三順位の相続人である兄弟姉妹が相続する事になるわよね?」
白亜 「そうなるわね。」
少佐 「でも、子Aが認知されると、子Aが第一順位の相続人となる為、両親や兄弟姉妹といった他の親族は、甲の遺産を相続する事が出来なくなってしまうし、 或いは、甲にA以外の子供がいる場合には、A以外の子供一人当たりの相続分が減少してしまう事になるでしょ?」
神哉 「なるほど。確かにそうだね。父親の身勝手が原因で自分の相続分が減ってしまったんじゃたまらないね。」
少佐 「相続面に限らず扶養義務の面でも不利益を被るケースもあるのよ。」
神楽 「と言いますと?」
少佐 民法第877条では、兄弟姉妹はお互いに扶養し合う義務がある旨を定めているのだけれど、ここでいう兄弟姉妹には、 いわゆる『腹違い』の兄弟姉妹も含まれているのよ。」
白亜 「腹違いの兄弟姉妹というと、例えば、父親甲には妻との間に生まれた子BとCがいて、その父親甲が婚姻外で愛人に産ませた子A を自分の子供として認知した場合における子A・B・Cの兄弟姉妹関係の事よね?」
少佐 「そのとおりよ。この場合、子Aは、子B・Cから見れば腹違いの兄弟姉妹という事になるのだけれど、Aが経済的に困窮した者であり、 もしAを扶養出来る者がBとC以外に無ければ、BとCにAを扶養する義務が生じてしまう可能性があるのよ。」
神楽 「まあ!そんな理由で見ず知らずの人間の扶養義務を負わされたのではたまりませんわ。神哉の扶養義務を負わされるのですらまっぴら御免ですのに。」
神哉 「酷いな〜。血を分けた姉弟なんだからさ、いざというときは僕を扶養してよね。」
神楽 「イヤですわ!」
白亜 「その認知無効の訴えというのは、誰が提起出来るのかしら?」
少佐 民法第786条では、『子その他の利害関係人は、認知に対して反対の事実を主張することができる』と定めていて、 『子その他の利害関係人』がこの認知無効の訴えを提起出来るとされているわ。」
白亜 「ふと思ったのだけれど、認知をした本人は、この訴えを提起出来るのかしら?」
少佐 「いい質問ね。この点について民法第785条では、『認知をした父又は母は、その認知を取り消すことができない』と定めているわ。」
白亜 「じゃあ、認知をした本人は、認知無効の訴えを提起出来ないって事になるわね。」
少佐 「確かに条文どおりに捉えるとそうなるわね。ところがこの点については、平成26年1月14日付の最高裁において、認知した本人も民法第786条に規定する利害関係人に該当し、 自らした認知の無効を主張することが出来る旨の判例を示しているのよ。」
神哉 「へぇ〜。じゃあさ、一旦認知しておいてから『やっぱり認知をやめる』って事も可能になるのかな?」
少佐 「いいえ。流石にそんな身勝手は許されないわ。『認知した後で、無条件にその認知の無効を主張出来る』という訳ではないのよ。 一旦成立した認知をその認知した本人(父親)が取り消すには、血縁上の父子関係が無い事が明らかである等といったそれ相当の理由が必要よ。」
白亜 「そりゃそうだわね。」
少佐 「ちなみに認知届出書を市区町村役場に提出する事により、正式に認知が成立すると、その認知した者の戸籍には、婚外子を認知した旨が記載されから、 奥さんに内緒でこっそり認知してもいずれは発覚してしまうから注意してよ、神哉?」
神哉 「ふっ・・明らかに身に覚えがあっても絶対に認知なんかしないさ。こう見えても僕はワルだからね。」
神楽 「強がりはよしなさい。脇の下に冷や汗をたっぷりかいているくせに。」
少佐 「まあ、ノミの心臓の神哉にはシラを通し切ることなんて無理でしょうね。という訳で今回はここまで。ではまた次回!ばいばい!」

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