自分の考えに固執する調査官の臨場調査(納税者の仕事場での調査)は終わり、後は調査官の連絡を待つだけです。
ほとんどのケースで、この後に会社の取引銀行と、代表者個人の取引銀行に行って反面調査をします。
調査官は銀行で預金の動きを記載した帳面のコピーをもらい、実際の申告内容と合っているのか等をチェックするのです。
そして必要に応じて、納税者の得意先や仕入先に電話や直接行って反面調査をします。
具体的には 、納税者の売上金額と得意先の帳面に載っている仕入金額が一致していることを確かめたり 、反対に納税者の外注費の計上額や計上のタイミングを外注先に行って直接調べます。
その後、会計事務所に調査官から電話がありました。
●税務署
「○○税務署の税沢です。お世話になっております」
「早速ですが、銀行の資料を検討したところ、どうも個人の確定申告に計上のない入金があるようなのですが、納税者の方に確認していただけますか」
■会計事務所
「はい、分かりました。では、具体的な資料を送っていただけますか」
●税務署
「はい、資料をお送りいたしますので宜しくお願いします」
■会計事務所
後日郵送で、税務署から資料が送られてきました。
かなりの額で売上の計上漏れがあるようです。
早速納税者の方に資料をFAXして確認を求めます。
どうも電話の受け答えからして、売上の計上漏れがあるようです。
その後、納税者から連絡がありました。
▲納税者
「売上の計上が漏れてましたね。
仕事が忙しく、確定申告書も期限のぎりぎりで作成したことから、漏れてしまったのでしょう。」
と仕方ないという様子です。
■会計事務所
早速その旨を税務署に連絡します。
「税沢さんですか、いつもお世話になっています。売上計上漏れの件ですが、ご指摘のとおりのようです。意図してやった訳ではなく 、単純ミスみたいです。
ですから、そういうことで進めて頂けますか。お願いいたします。」
と言って電話を切りました。
「調査でこれだけ収穫が出たのだから、もう調査も終わりに近づいたな」
と思っていましたが、ところがどっこい 、ここからが長かったのです ・ ・ ・ ・ ・ ・
To be continued.
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