顧問をしている飲食業の会社に税務調査に入りたいとの連絡が、税務署よりありました。
「やはり来たか」という感じです。
この会社は直前期に大家の都合で店舗の立ち退きがありました。
この立ち退きに伴い、多額の立ち退き料が会社に支払われました。
会社が受け取った立ち退き料は、会社の収入になって税金の対象になります。
そこで、このままでは会社で多額の納税が発生するため、その対策として、代表者である社長に退職してもらって、役員退職金を計上することになりました。
立ち退き料という収入に対して、役員退職金という経費を計上して、納税額を少なくしようということです。
決算書には、多額の立ち退き料収入と役員退職金が計上されるため、目立つこと、この上ありません。
「この決算書を見れば、税務署が飛んでくるだろうな・・・」と思っていました。
ですから、「やはり来たか」という感じなのです。
税務署からの電話です。
●税務署
「9月のジュウイチニチに調査にお伺いしたいのですが、よろしいですか?」
■会計事務所
「納税者に都合を聞いてみますので、折り返しお電話します」
納税者に聞いたところ9月のジュウイチニチでOKでした。
さっそく税務署に連絡します。
■会計事務所
「9月のジュウイチニチでお願いします」
●税務署
「9月のジュウイチニチにお伺いします」
この「ジュウイチニチ」があとでトラブルの原因になります。
調査当日の9月11日です。
10時少し前に会社に到着しました。
まだ、税務署の調査官は来ていません。
経理担当者とコーヒーをすすりながら談笑します。
10時半になっても調査官は来ません。
■会計事務所
「おかしいですね」
▲納税者
「怖気づいたんですかね?」
■会計事務所
「はぁ、はぁ は・・・」
「税務署に電話をしてみましょう」
To be continued
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