週刊税務調査日記

ロングランの調査 (5)

第389号 2012/9/3

調査官は期末近くで購入した電子機器が、実際に事業で使われていたのかどうかを疑っています。

合計で300万円くらいのことなのですが、調査官は大問題であるかのように扱っています。

●税務署

「使っていると言いますけれども、具体的にどのように使っているのか教えていただけますか?」

▲納税者

「だから、購入した機器は新製品を開発するために、購入してすぐに配線をして動かして使っています」

「それだけです」

●税務署

「ん~ それだけでは私たちとしても納得できないんですよ」

▲納税者

「あなたたちが納得できないなんて知りませんよ」

「頭悪いんじゃないの?」

●税務署

「まぁ そんなによくはないですけど・・・」

「ところで日々の作業日報は記録していますか?」

▲納税者

「そんなものありません」

●税務署

「スケジュール管理はしていますか?」

▲納税者

「サイボーズというグループウエアで管理しています」

●税務署

「期末近くのスケジュールを見せていただけますか?」

▲納税者

「そんなもの見てどうするんですか?」

■会計事務所

「実際に電子機器を使用していたかどうかを確認するんですよ」

「作業した日に出張とかが入っていれば、作業していないと税務署は主張するのではないですか・・・」

▲納税者

「は~ そういうことか」

「そんなに疑うならどうぞ見てください」

パソコンの画面で期末近くのスケジュールを表示して、調査官に見てもらいました。

●税務署

「作業内容までは書かれていないのですね?」

▲納税者

「それはそうですよ」

「これはスケジュール管理であって、作業管理ではありませんから」

「期末近くは出張など入っていません」

「購入した電子機器を使って作業していましたから」

「納得しましたか?」

              つづく

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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