建設資材の卸売りをしている会社に税務調査の連絡が入りました。
会社としては初めての税務調査となります。
調査官は、特別国税調査官とその部下の2名です。
中年のおじさんが2名です。
●税務署
「おはようございます」
▲納税者
「宜しくお願いいたします」
会社の概況や社長の経歴等を聴取した後、帳簿調査に移ります。
●税務署
「元帳と売上請求書の控、それと仕入請求書を見せてください」
▲納税者
「はい、ここにすべて準備してあります」
書類はダンボールケースに整理されたファイルごとにすでに準備されていました。
このお客様の会計書類はすべて会計事務所で作成しています。
いわゆる記帳代行という関与の仕方で、記帳を会計事務所に丸投げしているのです。
●税務署
「元帳上のこの取引の請求書はどれですか?」
▲納税者
「このファイルにあると思います」
そうするとそのファイルを抜き取るや、ページを指サックをつけた手で素早くめくり、付箋をサッとつけていきます。
●税務署
「この取引の入金記録を見せてください」
▲納税者
「この通帳です」
通帳を受け取ると、これも素早く入金額を確認して記録をとります。
とにかく手際のよい調査官です。
●税務署
「あの~ 会社の稟議書綴りはありますか?」
▲納税者
「はい、これです」
●税務署
「はい、どうも」
もう1人の中年調査官は、リーダー調査官とは違ってのんびりムードで、稟議書綴りを1枚1枚ゆっくりとめくりながら眺めています。
対照的な2人です。
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