週刊節税教室

退職金はお得

所得税
第16号 2002/1/14

☆質問

  『退職金は税金が優遇されていると聞きましたが、本当ですか?』

★回答

  本当です。

  退職金の税金計算の仕組み自体が優遇されています。

  長年勤め上げた退職者に対する国の思いやりでしょうか。

☆質問

  『具体的にどのように優遇されているのでしょうか』

★回答 

   退職金の税額計算は次の算式によります。

   (退職金-退職所得控除)×1/2×税率=納税額

   退職金から退職所得控除が引かれ、更にその1/2に税率がか

   かるのですから、優遇されています。 

☆質問

  『退職所得控除とはいくらなのですか』

★回答

  退職所得控除は勤続年数により決まります。

  たとえば、勤続年数が30年ですと15百万円となり、15百万円以下の

  退職金には税金はかからないことになります。

☆質問

  『勤続30年で20百万円の退職金をもらった場合でも、それから15百万

  円を引いた残りの5百万円の1/2である250万円に税率がかけられる

  のですか』

★回答

  そのとおりです。

  更に、退職金にかかる税金は分離課税といって他の所得と区分されて

  課税されるため、更に優遇されています。

☆質問

  『これを使った節税対策はありますか』

★回答

  いろいろあります。

  例えば、期間を定められている契約社員であれば、毎月の給料を少なく

  設定して、その分期間満了時に退職金としてもらうのも一つの方法として

  考えられるかもしれません。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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