週刊税務調査日記

飲食店の調査(2)

第2号 2002/3/18

飲食店の経営者宅とお店に朝の9時きっかりに税務調査官が調査に入り、連絡を受けた会計事務所が駆け付け、調査の立会となりました。

●税務署

「東京税務署法人5部門の税野と申します」と職員検査証を提示して「よろしくお願いいたします」とまず挨拶。

職員検査証ではなく、名刺を差し出す税務職員の方もいらっしゃいますが、名刺は公費で作るのではなく、なぜか全て各職員のポケットマネーということです。

信じられないことですが、本当の話しです。

■会計事務所

「会計士の井上です」と名刺を渡す。  

このように税務調査の立会で税務職員の方と直接会う前に、まず事務所内で「税務職員録」という税務職員の名簿みたいなものでその所属を確認します。実際にいるかどうか確認するのと、どのくらいのポストの人なのかということを確認します。

実際にあった話しなのですが、ある会社に「税務署の方から来た者なのですが」といって会社にあがり込み、その社長さんはすっかり税務署の人だと思って2時間くらい受け答えしていたということがありました。

どこかの調査会社の人かもしれませんが、恐ろしい話しです。

▲納税者

「先生、お店の人に聞いたら店の中だけでなく、事務所まで入ってゴミ箱の中までごそごそと探していました」

■会計事務所

「おそらく、前日の営業が終わった後に廃棄した売上伝票やメモ書きがないか捜していたのでしょう」

▲納税者

「何にも悪い事していないのに、なんか気分悪いです」

■会計事務所

「気分の良い税務調査などないですから、我慢してください」

「しかし、主張するところは堂々と主張してください」

●税務署

「まず、会社全体の業務内容が分る資料をご用意して頂き、会社の概要をお話し下さい」

と、ここから通常の調査が始まります。

                         To be continued. 

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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