週刊税務調査日記

退職金でもめた調査 (4)

第260号 2007/6/11

●税務署

「この退職金規程のコピーはいただけますか?」

▲納税者

「ええ いいですよ」

●税務署

「この規程による退職者は奥様が初めてということですね?」

▲納税者

「そうです」

●税務署

「賃金台帳を見せてもらえますか?」

▲納税者

「はい、どうぞ」

●税務署

「奥様の給料が途中からかなり増額されていますね?」

▲納税者

「ええ」

●税務署

「それはどのような理由からですか?」

▲納税者

「増額したときくらいから、ほぼ役員と同じような仕事をしていますから」

「だから増額したのです」

●税務署

「なるほど」

「ほぼ役員と同じ業務をやられてたんですね?

▲納税者

「そのとおりです」

●税務署

「実質的に経営に従事していたということですかね?」

▲納税者

「そういうことです」

●税務署

「なるほど」

「奥様は実質的に経営に従事していた」

「ちゃんと記録してる?」

部下の調査官に念を押しています。

部下の調査官は一生懸命記録をとっています。

▲納税者

「何か問題ありますか?」

●税務署

「いいえ 別に・・・」

こうして、納税者の会社での調査は終わりました。

また、後日調査の結果を連絡するということです。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

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